保育園に入れない待機児童が5年ぶりに増加

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今日(2月24日)の千葉日報の『こんにち話』から、社会学者の古市憲寿さんが保育園の義務教育化を提案している記事が気になりましたのでまとめてみました。

昨年2015年は5年ぶりに日本全体で待機児童が増加したのだそうです。政府の子育て支援策が全く追いついていない状況に「保育園の義務教育化」を提案しています。

待機児童とは

近年よく聞く待機児童という言葉。みなさんもよく知っていると思いますが、待機児童とは子育て中の保護者が保育園や保育所などの保育施設に保育申請をしているのにもかかわらず、入所できない児童のことをいいます。

お母さんが人間扱いされていない

社会学者の古市憲寿さんは1985年生まれ。ご自身のまわりで子育てをする人が増え、

「この国ではお母さんが人間扱いされていない」

と気づいたことからだそうです。どういうことなのか。

出産するまでは普通の人だったのに、子どもを産み「お母さん」という名前が与えられた途端に何を頼んでも聞いてくれる”聖母”のような存在であることもとめられてしまう。

子供を産んで頑張っている「お母さん」に対し、社会の厳しい目。

例をあげると、

ベビーカーで電車に乗ると白い目で見られる

新幹線や飛行機で子どもが泣くと嫌がられる

仕事を頑張ると「こどもがかわいそう」と言われる

子供を預けて旅行に行こうものなら鬼畜扱いされる

「お父さん」こんなこと言われないのに、「お母さん」が言われるのは異様と言っています。

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これらは子どもを減らしたい政策なら完璧

●高額な出産・育児費用

●入りたくても入れない保育園

●足りていない育児支援

●子育てしにくい労働環境

●子育て家庭に厳しい社会の制度や雰囲気

子育てしやすい社会をつくり、少子化を食い止めるにはどうしたらいいのだろうか

保育園の義務教育化を提案

子育てしやすく、少子化を食い止めるには保育所を義務教育にしたらよいのではないか。

社会学者の古市憲寿さんがこのような提案をする理由はこのようなことがあるようです。

●義務教育ならば、国も待機児童を出すわけにいかない、よって保育園を作らざるを得ない

●小さな子供を預けて働くことに後ろめたさを感じるなどの精神的な負担を減らせる

●「お母さん」だけでなく、孤独な子育てをしている人の負担も減らせる

●子供の虐待防止策の1つとして効果があるのではないか

保育園の義務教育化の効果は少子化対策だけじゃない

社会学者の古市憲寿さんはアメリカで実施された有名な実験を例にあげています。

良質な保育所に通った子ども

その後の人生で成功する確率

学歴と収入が高く、犯罪率は低い

保育園は子どもたちの学力を上げたわけではなく、意欲、忍耐力、立ち直る力などの『生きる力』をあげたそうです。

小学校入学前の子どもたちの教育にこそ大事

保育所を義務教育化のメリットに単に少子化対策だけじゃなく、将来の生活保護や失業保険の受給者を減らすことができるかもしれない。と言っています。

というのも、今は各家庭の経済力で子どもたちが個々の能力を発揮できるかどうかが左右されています。そのような情況の解決の糸口になりうるので、小学校入学前の子どもたちの教育にこそ十分な時間とお金をかけるべき、と提案しています。

社会学者の古市憲寿さんについて

古市憲寿(ふるいち のりとし)1985年東京都生まれ。

慶応大環境情報学部卒業。現在は東大大学院博士課程在籍。

慶応大SFC研究所上席所員。株式会社ぽえち代表取締役。

著書に「絶望の国の幸福な若者たち」(講談社)

「保育園義務教育化」(小学館)など。

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