4月12日の林先生の今でしょ!講座、本当にためになる講座でした。
最近話題の発酵食品や血糖値のことが詳しく解説され、健康に関心のある人たちにはものすごくありがたいテーマだったのではないでしょうか。
ただ、摂るだけではなく、効果的な摂取方法やせっかくの栄養を逃さないやり方などを詳しく解説して下さいました。
せっかくの栄養、効果的な方法で身体に取り込みたいですよね。医師の実践している方法を発酵食品の研究をされている白澤先生がしっかりと説明下さったのをまとめてみました。
それでは医師が選ぶ発酵食品のベスト3をご紹介します。
味噌のすごいパワーとは
日本人に馴染み深い味噌。味噌汁以外にもいろいろな料理に使える発酵食品です。この味噌には麹菌、乳酸菌、酵母菌などが含まれており、そのパワーもすごいらしいのです。
毎日味噌汁を飲むことで、乳がんの発生リスクが下がるそうなんです。国立がん研究センターの発表では、味噌汁を1日1杯未満を摂取する人と1日3杯摂取する人を比べた場合、3杯摂取する人は乳がんの発生が4割も下がったそうです。1日2杯だけでも2割強乳がんの発生が下がるそうなので、1日3回は無理・・・という人もせめて2回は摂りたいものです。
しかし、医学的に食品の研究をされている白澤先生によると、味噌汁の作り方次第では、せっかくの味噌の栄養を逃してしまっている可能性があります、と指摘しています。
味噌の栄養を逃さずに作るみそ汁の作り方
まず、普段やっている高温の出汁の中に味噌を溶かすは、医学的にみるとNGなのだそうです。一体何がNGなのでしょう。
◎50℃以上で菌が死滅してしまう
◎65℃以上で味噌に含まれるたんぱく質の性質が変わり、味が落ちる
などがあげられるそうです。
しかし、
味噌を溶かす温度を守るだけで、大事な菌も摂取できるというわけです。
白澤先生のおすすめする味噌を溶かすタイミングは、火を止めて10分ぐらい経過したあと、食べる直前に、50℃くらいの出汁の中で味噌を溶かすのが良いそうです。
1日3杯味噌汁を摂取するとなると塩分が心配
1日3杯も味噌汁を摂ると塩分が心配、という人もいますよね。ちょっと工夫すれば、1日3杯飲んでも大丈夫だそうです。
◎出汁を濃くとって、溶かす味噌を控えめにする
◎味噌汁の具材にカリウムが豊富な食材を使う(塩分の排出を促してくれるため)
カリウムが多い食材
(里芋、山芋、ジャガイモ、切り干し大根、カブ、茄子、白菜、素干しわかめ、干しひじきなど)
カリウム・・・体内の余分な塩分を排出してくれる働きがある |
ヨーグルトのすごいパワーとは
ヨーグルトも乳酸菌の働きで、腸内環境を整えてくれる発酵食品ですよね。このヨーグルトも腸内環境を整えるだけではなく、習慣的に食べることで糖尿病の発症リスクを減らす働きもあることがわかってきたそうです。
なんでも、ケンブリッジ大学が11年間にわたり、3500人を追跡調査したところ、低脂肪ヨーグルト(カップ入り120g)を週に4、5個食べると2型糖尿病の発症リスクが28%も減少という研究結果が得られたそうなのです。
1型糖尿病・・・遺伝によるもの |
2型糖尿病・・・生活習慣などによるもの |
ヨーグルトを習慣的に摂取し、糖尿病の発症リスクが減少するのは、善玉菌(ビフィズス菌)の働きが大きいようです。
腸の中に免疫細胞が存在し、身体全体の6割を占めるそうです。ヨーグルトを摂取して、腸内の免疫細胞に善玉菌がくっつき、免疫細胞の働きが活発になるので、免疫力が上がるため発症リスクが抑えられるのではないか、と言われているようです。
◎毎日1カップがおすすめだそうです!
納豆のすごいパワーとは
納豆も大豆を納豆菌で発酵させて作られる日本人に馴染み深い発酵食品です。ネバネバも身体にいいと言われていますよね。そんな納豆ですが、もっとすごいパワーを秘めているそうですよ。特に女性に嬉しい成分が多く含まれているそうなんです。
江戸時代には納豆を味噌汁に入れた納豆汁を朝食で食べていたそうです。
出典:http://seesaawiki.jp/w/taiji141
美肌を作る栄養素が豊富に含まれている
大豆が納豆に変わる過程で成分が増量する |
肌を作る成分
●ビタミンB₁・・・約6倍
●ビタミンB₂・・・約6倍
シミ・シワ予防の成分
●レシチン・・・約1.5倍
レシチン・・・肌が生まれ変わるのを促し、張りのある肌を保つ作用がある |
骨粗しょう症の対策によい成分が含まれている
納豆菌以外の菌はビタミンK₂をあまり生成してくれないそうです。しかし、唯一納豆菌だけが、大豆が納豆に変わる過程でビタミンK₂を含むビタミンKを作り出し、をの量は大豆の時の86倍にもなるそうです。
ビタミンK₂ | 骨のたんぱく質を変性させ、カルシウムを吸収しやすい働きがあり、
その結果丈夫な骨をつくることができる |
◎骨粗しょう症予防に、丈夫な骨を作るためにはカルシウムだけではなく、ビタミンK₂を一緒に摂ることが大事だそうです。
【名医が実践する理想的な納豆の食べ方】
①朝食に納豆も良いけれど、夕食に食べるともっと良い
納豆の中には美肌を作る、レシチンやアルギニンが豊富に含まれており、肌は就寝中に作られるため、夕食に食べると消化し、吸収されるので効果的なのだそうです。
②ごま油を数滴たらして食べる
油を入れることで、ビタミンK₂の吸収率がアップするそうです。納豆菌は熱にも強いため、油で炒めて炒飯にすることもおすすめだそうです。
※ただし、いくら身体に良いといわれている納豆でも、ワルファリンという薬を処方されている方は納豆が禁止になっている場合があるそうなので、注意する必要があるそうです。
まとめ
腸内環境が整うと体全体が健康になるとかで、最近腸内環境を整える発酵食品が特に注目を浴びています。
ただし、摂取方法を誤るとせっかくの栄養が十分摂れていない可能性があるそうなので、味噌の場合には50℃という温度を守ることが大切であることがわかりました。
また、ヨーグルトは習慣的に摂ることで効果が発揮されるものなので、習慣づけしたいものdす。
さらに、美肌を考えて納豆を食べるのならば、夕食時がおすすめなこともわかりました。夜に納豆とヨーグルトを摂取したら、ビタミンK₂の働きでカルシウムの吸収もアップされ、骨粗しょう症も予防できそうです。