花粉・食物アレルギー症候群が増えているらしい、まさかあの食べ物で?

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3月25日の千葉日報の記事から

先月父の体にできた蕁麻疹が気道をふさいでしまい、危うく命の危険もあったことから、健康関連の記事、とくにアレルギーの記事には目を通すようにしています。

知らないと知っているとでは、何かが起こった時、対処に差がでるからです。

アレルギーの発作では時にアナフィラキシーショックを起こすこともあり、絶対に侮ってはいけません。

花粉症の人が果物アレルギーを発症しやすいのは、以前書いた記事で紹介しましたが、

まさか、この食品がアレルギーの原因物質?と思うようなものが紹介されていてびっくりしました。

それでは内容をご紹介します。

花粉・食物アレルギー症候群って?

花粉症が引き金となり、生の果物など、花粉と似た原因物質(アレルゲン)を含む食品にもアレルギー症状が出てしまうことが、「花粉・アレルギー症候群」というそうです。

通常では口や喉の軽い症状で済むのであまり問題視されていなかったようですが、豆乳やモヤシなどの身近な食品で重症化する例が近年明らかになってきたのだそうです。

一般的なアレルギー検査では見つけにくいのも特徴で、気になる症状があったら専門医の受診を勧告しています。

60代女性A子さんの場合

中華料理店で焼そばを食べたA子さん。食後口の中にかゆみや喉のイガイガを感じ、顔が腫れあがるなどの症状がでたそうです。

その10年以上も前にビワを食べてアレルギーの発作を起こして以来、サクランボ、モモ、リンゴと食べられない果物が増えていったため、自身は「果物アレルギーなんだ」と思い生の果物の摂取は避けていたそうです。

食べたのは「焼そば」、全く違う食べ物で症状がでたので、「何か深刻な病気が潜んでいるのでは?」と不安になり、横浜市立大病院の皮膚科・猪又直子准教授を受診したそうです。

診断結果は意外にも「花粉症」という見立てで、拍子抜けしたそうです。

A子さんは、カバノキ科の樹木ハンノキに対する花粉症があったそうです。それがそもそもの原因で、ハンノキ花粉のアレルゲンとよく似たアレルゲンを持つビワやリンゴなどのバラ科の果物に反応してしまっていたのです。

焼そばでのアレルギーの原因物質を調べたところ、なんとその原因は大豆を発芽させた豆もやしと判明したそうです。

ハンノキ花粉アレルゲンと似た「Glym(グリエム)4」と呼ばれる物質が大豆にも含まれているからのようです。

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花粉・食物アレルギー症候群の報告がある組み合わせ

花粉の時期 花粉の例 食品の例
ハンノキ

シラカンバ

リンゴ、モモ、サクランボ、ビワ、キウイ

大豆(豆乳)、モヤシ

イネ科

カモガヤ

メロン
ブタクサ

ヨモギ

メロン

セロリ、クミンなどの香辛料

※猪又直子氏の説明によるもの

出典:千葉日報「医療新世紀」

ハンノキ

ハンノキ

出典:http://blog.murablo.jp/arts/kiji/276262.html

重篤な症状がでる場合も

果物のアレルゲンは熱や消火で分解しやすいのが特徴で、通常は生で食べても口の中だけで納まるそうです。

しかし、「Glym(グリエム)4」というアレルゲン物質は果物アレルゲンよりも熱や加工にやや強く、納豆やしょう油、味噌などの発酵食品でのアレルギーはほぼ起きないといってよいそうですが、豆乳や軽く火を通しただけのモヤシなどでアレルギーを引き起こすことがあるそうで、まれに「アナフィラキシー」と呼ばれる全身症状がでる例もあるそうです。

一般のアレルギー検査では陰性とでることも

食物アレルギーに詳しい専門家、国立病院機構相模原病院の海老沢元宏アレルギー性疾患研究部長はこのように説明しています。

「「Glym(グリエム)4」由来の、このようなタイプのアレルギーは本人が自身のリスクについて、気づいていないことが多いのが問題で、一般的な検査試薬には「Glym(グリエム)4」がごく微量にしか含まれていないため、陽性が疑われる人も「大豆アレルギー陰性」とでてしまうことも珍しくありません。

有効な診断と治療法は

「Glym(グリエム)4」の診断には微量の食品を皮膚にしみこませる皮膚テストが有効だそうです。ただし、観察に時間がかかるなどの事情から専門医以外には広まっていないそうです。

確立された治療法がないので、原因物質を避けるのが対策の基本のようです。そのためには正確な診断も必要になってきます。

Glym(グリエム)4は、今年の2月から保険適用で血液検査ができるようになったそうなので、従来よりも容易に体質の診断が可能なようです。

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猪又直子准教授は「豆乳を飲んで口に違和感があるなど、気になる症状がある人は迷わずアレルギーの専門医の診察を受けてほしい」と話されています。

まとめ

花粉症が引き金になって食物アレルギーが起こるとは、花粉症大国の日本、潜在患者はものすごく多いかもしれないですね。

モヤシが身近な食べ物であるだけに、まさかモヤシでアレルギー?と思いましたが、Glym(グリエム)4という原因物質があるということが明らかになったことは良かったです。

健康志向で牛乳よりも豆乳を摂取する人も多くなり、大豆の乳製品もバラエティ豊かになりまたが、もしも飲んだ後に口に違和感などを感じた人は迷わずアレルギー専門医を受診しましょう

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